かしわざき男女共同参画推進市民会議主催の公開講演会が、本学大石友子教授を講師として、5月22日(土)14時30分から柏崎市役所多目的室において、市民の方々を対象に開催されました。テーマは、『アンコンシャスバイアス(無意識の偏見)について ~多様性を認め合う社会実現に向け、私たちに求められること~』。人は、自分の経験や環境等で無意識に偏見や思い込みを持つ傾向があり、自分の都合の良いバイアスがかかった見方をしてしまいがちです。それは、日常生活はもとより女性の社会進出や企業経営の場面でも見受けられます。
また、日本の男女格差(ジェンダーギャップ指数)は、156か国中120位で(2021年「世界経済フォーラム」公表)、他の国がスピードアップして改善する中、日本はまだ個々の意識が低く、遅れをとっています。さらに、非正規雇用の多さや女性管理職の比率の低さなど、女性の能力、労働力を十分に生かすことができない社会の現状があります。大石教授は、これらについてデータや実例、豊富な経験をもとに解説しました。
そして、アンコンシャスバイアスを解消し多様性を認める社会を築くためには、個人としては、自分自身のアンコンシャスバイアスに気づくこと、言葉づかいや行動に注意すること、他者の思い込みに対して認識し寄り添うことなどが重要です。また、組織としては、研修やシステムの見直し、採用や評価時に属性で評価しない、評価基準の公平性と情報開示が必要であるとし、先ずは、様々な人がいて様々な考えがあることを、多くの人が認識してほしいとうったえました。
講演終了後、参加者からは多くの質問が出て、活発な意見交換がなされました。