教科書:塚崎公義著「一番わかりやすい日本経済入門」河出書房新社, 820円+消費税
日本経済論、と言う場合は基本的に
「1945年~の、すなわち戦後(=太平洋戦争後。第二次世界大戦後)の日本の経済の歴史」
について語る、のが普通。
「1945年よりも前」の日本経済について「実は戦後と戦前とは、日本経済の様相はかなり違っていたようだ」
という事が分かってきて、そのため戦前(1945年以前)の日本経済に対する関心は(学者の間では)広がっている
(それはもっとさかのぼって明治時代はどうだったか、いやいやもっと遡って「江戸時代はどうだったか」ということにまで関心は至っている。)
1)の戦後の復興期は、第二次世界大戦で敗戦国となり主要都市が「焼け野が原」になった昭和20年8月15日以降の、 とりあえず生産活動が復興するまでの時期
2)は高度経済成長の時代
3)は1973年の第一次石油ショック以降の、日本の経済成長率が5%台に落ちた時代
4)はバブル崩壊以降、今日(平成の終わり)まで続いてきた「ほぼゼロ%成長の時代」
1)社会人(日本の社会で生きて行く人)になる上で、年配者の知っていることをある程度学生は知っておく必要がある。
すなわち
ということは、今の、学生の親や、学生が就職して行く企業の部長さんや年配の経営者の人(=わたしより年上の人)は 同じような「記憶」や「経験」を持っている。
一方、ここにいる学生は平成9年~平成10年頃に生まれた学生が大半である。
そのような平成生まれの学生は社会に出るにあたって、社会の年配の企業経営者等が「経験」として知っている 日本の経済の移り変わりについて、(ネタとして、話しが通じる前提条件として)、知っている必要がある。
すなわち
「ミクロ経済学」「マクロ経済学」のほか、
3年生以降で
「金融論」「財政学」「労働経済学」「産業組織論」「公共経済学」「環境経済学」
などなど
いろいろな「専門の授業」 がある。
「日本経済論」は本来、それらの授業全部を踏まえて、「では日本経済はどうなっているのか」を 調べて行く(説明していく)内容の授業であるベキである。(また、そうすることで 「専門の授業」で勉強したことがますます活き活きとしたものに感じられるようになるハズである)。
そのような「専門の授業」で習ったことが「実際の日本経済ではどうなのか」ということを実感し、 「専門の授業で習う経済学」というものが「お経」や「寝言」ではなく「活き活きとした、現実に 沿ったもの(現実を説明できるもの。リアルな内容)」であることを再確認するために、学生は 日本経済論は勉強する必要がある。
・・・逆に言うと、日本経済論の授業ではマクロ経済学などなどの専門の授業の知識を総動員することになる。勉強量は増える。
1)この授業では期末試験を行う。
2)教科書は必ず買うこと。
なお、教科書の値段は値段は820円(+消費税)である。 およそ「アルバイト1時間分」である。あるいは「学食の定食2回分」である。
教科書は食堂の横の「わたじん書店」で取り扱っている(売っている)ので早期に買うこと。
4)教科書を毎回、授業に持ってくること。
5)ノートを必ず取ること。
2)日本の最近のGDPはおよそ何兆円であるのか(どこかで何とかして)調べよ。
3)「初級マクロ経済学」および「マクロ経済学」の教科書やノートをひっくり返して調べて、
「なぜ、マクロ経済統計の主役は昔はGNPだったのに、最近はGDPになってしまったのか?」
という問いに対する答えを調べて、述べよ。
上の2)と3)の回答を、(2つあわせて)レポート用紙A4サイズ1枚(のみ)に書いて、来週の授業時に提出。
ちなみに経済学の先生が、「経済学の授業のレポート」として「A4サイズでないサイズ」を指定することはまず無い。